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インフルエンザは一度かかると一生免疫がつく?再感染の理由と抗体の持続期間の真相

篠田 澪 篠田 澪 • 更新: • 公開: • 読了約 8 分
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冬の足音が近づくにつれ、毎年のように流行のニュースが報じられるインフルエンザ。身近な感染症でありながら、「一度かかったらかからない」「いや、何度もかかる」といった噂が飛び交い、混乱が生じることが少なくありません。「インフルエンザ一度かかると一生免疫がついてもうかからないというのは本当?」という疑問は、多くの人が抱く素朴な疑問の一つです。

麻疹(はしか)のように一度感染すれば二度とかからない「終生免疫」という言葉を聞いたことがある方もいる可能性があります。しかし、インフルエンザに関してはその常識が通用しない理由が存在します。本記事では、国立感染症研究所などの公的データや科学的知見に基づき、インフルエンザウイルスが何度も感染を引き起こすメカニズム、抗体の持続期間、そして予防接種の効果と正しい向き合い方について、専門的な視点からわかりやすく解説します。

インフルエンザは一度かかると一生免疫が続くは本当か?

インフルエンザ一度かかると一生

結論からお伝えすると、インフルエンザに一度感染しても「一生免疫がついてもうかからない」というのは誤りです。過去にかかったことがある人でも、同じシーズンや異なるシーズンに再びインフルエンザを発症するケースは決して珍しくありません。

私たちの体は、ウイルスなどの病原体が侵入すると、それに対抗するための「抗体」を作り出して身を守ります。一度感染したウイルスに対しては免疫記憶が形成されますが、インフルエンザウイルスは非常に特殊な進化のサイクルを持っています。そのため、過去の感染や免疫がそのまま一生の盾として機能することはないのです。

麻疹などの終生免疫とインフルエンザの決定的な違い

「一度かかると二度とかからない」代表例としてよく挙げられるのが麻疹(はしか)や風疹です。これらのウイルスは抗原の安定性が高く、一度感染して免疫を獲得すれば、基本的には生涯にわたって再感染を防ぐ「終生免疫」が成立します。

一方で、インフルエンザウイルスは絶えずその表面の構造を変化させています。この現象は「抗原変異」と呼ばれ、数年おきの大規模な変異(ウイルスの顔ぶれがガラリと変わる現象)だけでなく、毎年のように少しずつ姿かたちを変える小規模な変異を繰り返しています。これが、麻疹のように一生ものの免疫が成立せず、何度も感染を繰り返す最大の理由です。

ウイルスが変異して何度も感染する仕組みと抗体の持続期間

インフルエンザウイルスが私たちの免疫網をすり抜けるメカニズムは、医学的にも非常に複雑です。ウイルス表面にある「ヘマグルチニン(HA)」や「ノイラミニダーゼ(NA)」というタンパク質が変異することで、過去に感染したときに作られた抗体が新しいウイルスを認識できなくなります。

また、感染やワクチン接種によって体内に作られた抗体の持続期間にも限界があります。個人差やウイルスの型によって異なりますが、一般的に感染後や接種後から抗体価は数ヶ月~半年程度で徐々に低下していきます。そのため、前のシーズンに感染して免疫がついたとしても、次のシーズンにはその免疫が弱まっているか、あるいは流行しているウイルスの型が異なっているため、再び発症してしまうのです。

以下の表は、インフルエンザウイルスと代表的な終生免疫疾患(麻疹)の特徴や免疫の持続性を比較したものです。

比較項目 インフルエンザウイルス 麻疹(はしか)ウイルス
免疫の種類 一時的な免疫(変異により再感染あり) 終生免疫(一度感染すれば生涯免疫)
変異の頻度 非常に高い(毎年のように抗原変異) 極めて低い(ウイルスの型が安定)
抗体の持続期間 数ヶ月~数年(徐々に低下) 生涯持続(高いレベルで維持)
同じシーズンでの感染 A型とB型の違いや変異株により複数回あり 原則として一度感染すればなし

A型とB型の違いと「同じシーズンに2回かかる」理由

「同じシーズンに2回インフルエンザにかかった」という話を聞いたことはないでしょうか。これには主に、インフルエンザウイルスの「型の違い」が関係しています。インフルエンザには大きく分けてA型とB型(さらにC型も存在しますが臨床的にはA・B型が主流)があります。

シーズン中にまずA型に感染して治癒したとしても、その後ろから別系統のA型や、まったく別のグループであるB型が流行し始めた場合、それぞれのウイルスに対する免疫は独立しているため、別の型に続けて感染することが起こり得ます。これが「同じシーズンに2回かかる」現象の正体です。

予防接種の効果と国立感染症研究所が示す見解

「一度かかってもまたかかるなら、予防接種や対策には意味がないのでは?」と感じる方もいる可能性があります。しかし、インフルエンザワクチンや予防接種には非常に重要な役割があります。

公式な医療情報や国立感染症研究所などの知見によると、インフルエンザワクチンの主な目的は「感染を完全に100%防ぐこと」ではなく、「発症を予防すること」、そして何より「重症化や肺炎、脳症などの深刻な合併症を防ぐこと」にあります。たとえウイルスが変異して感染してしまった場合でも、ワクチンによる免疫の下地があれば、症状を軽く抑え、入院や死亡のリスクを大幅に下げることができます。

【インフルエンザ一度かかると一生】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:インフルエンザに一度かかったら、そのシーズン中はもう絶対に安心ですか?
A1:いいえ、安心とは言えません。一度A型にかかった後にB型に感染したり、別の変異株に感染したりするケースがあるため、治癒後も油断せず手洗いや換気などの基本的な感染対策を継続することが大切です。

Q2:子どもの頃にかかったインフルエンザの免疫は大人になっても残りますか?
A2:幼少期に感染したウイルスの記憶(抗原原罪と呼ばれる現象など)は一部残りますが、ウイルスは毎年変異し続けるため、大人になってから過去の免疫だけで新しい型のインフルエンザを防ぐことはできません。

Q3:毎年インフルエンザの予防接種を受けるべきなのはなぜですか?
A3:体内の抗体価が数ヶ月から半年ほどで低下することに加え、そのシーズンに流行が予測されるウイルスの株に合わせてワクチンが毎年アップデートされるためです。

インフルエンザは一度かかっても一生の免疫がつくわけではなく、ウイルスが抗原変異を繰り返すこと、そして抗体の持続期間に限界があることから、生涯にわたって何度も感染するリスクを抱えている感染症です。麻疹のような終生免疫とは異なる性質を持っているため、「昔かかったから大丈夫」という油禁は禁物です。

これからのシーズンを健康に乗り切るための判断基準として、以下のポイントを確認しましょう。

  • 過去の感染歴を過信せず、毎年の流行状況に応じた予防接種を検討すること。
  • A型・B型の違いや変異の性質を理解し、手洗い・マスク・適切な換気などの基本対策を徹底すること。
  • 発熱や倦怠感などの症状が現れた際は、無理をせず医療機関を受診し、重症化を防ぐための早期対応を心がけること。

正しい科学的知識を持ち、日々の生活の中で柔軟かつ確実な対策を続けることが、自分自身と周囲の大切な人々の健康を守るための最も確実な道と言えます。

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篠田 澪
SEOスペシャリスト 篠田 澪
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北海道在住9年。交通機関の公式時刻表、観光協会の発表、施設の公式案内を確認し、料金と営業時間は掲載日を明記して更新します。

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